∴ 消えた古代時代 記念すべき300km越え

エンジンガードとツーリングマップルと、ライディングシューズと、新しいメットを手に入れた女に怖いものは無かった４日の朝、わたしはついに全く知らない道を1人行くことにしたのでした。

目的地は奈良県明日香村！
以前とまこさん・とまさんが行かれたと聞いた時からなぜかものすごく行きたくなってしまっていたのです！
前回は「峠」ワード＆地図もないし・・と恐れをなしていたのですが今回は違う！地図があるからいけるはず！

しっかり防寒したのと、もしもの時のための非常食（ガーナ）、めがねも持ってきたので、１泊くらいならそこらへんで野宿もできるし、迷ってもドンマイドンマイ、と思っていたら、
実際迷いました。

あとからネットで走行ルートを探していると、約100km弱迷っていた様子。

走るにあたって、雑誌で、無茶な追い越しをされないように道を譲る意思を表現しよう、というのを実践しようと決めていたので、
「抜かしてほしいなー」というときにはウインカーを出して抜かしてくださいアピールです。
ミラーを確認すると、後ろから車を追い抜き追い抜きや走ってくるライダーさん。
わたしすかさずウインカーで「どうぞぬかしてください」
そうするとすれ違い様にそのライダーさんが　すっ　と左手を上げてくれたのです！！

なんという不意打ち！
なんという狙い撃ち！

そのときの心境はまさに「はきゅ～ん」このあたりを想像していただければ間違いないです。恋しました。かっこいい！　はきゅ～んとは万が一にも言いませんが、心は間違いなく　はきゅ～んです。

そして、迷走しつつも行かねばならぬ道を無事走り、一番最初にやってきた368号線の峠の件で、マップルさんが、かなり上級者向けマップだということを知りました。

マップルさんにはその峠を、


「道幅狭くタイトなコーナーが続く」


と、表現。
この時点でちょっときつい峠なんだなー、と思っていたものの、「タイトなコーナー」が妙に上品なイメージをかもし出し、「タイトなコーナーに挑んでやる！」というへんなやる気＆「タイトなコーナー？どうってことない！」というアグレッシブな私を呼び覚ましたのでした。



数時間後、この「タイトなコーナーが続く」が意味する峠の恐ろしさを知りました。

本当に狭い！　対向にいたっては車とバイクですら生きるか死ぬか、デッドオアライブ状態。車なら対向できません。
タイトなんていうソフトな言葉をつかっておきながらも　なに、あれはなに　登山？　登山道？
コーナーというより円でした。　円、コーナーがなかなか終わりません。もっとも苦手とする小回りを、こんな初の知らない道ツーリングで、こんな、崖沿いで。こんな　こんな！しかも徐行で‥！

途中、対向するように徐行で走ってきたSSタイプと、その後やってきたアメリカンのライダーさんの「あ　どうも」という感じで会釈しすれ違ったけれど、私はもう、「あ　どうも」よりも「あへえ」という感じの情けない声と共に鳩のような首の前後運動しかできませんでした。
そこには余裕なんてちっともなかった。
あとシールドはスモークにすりゃ、この情けない表情をお披露目しなくてよかったかもしれないと今になって思います。

今まで坂で散々転倒してしまっていたので、今ここで止まれば間違いなくこかす、という恐怖、半クラもリアもアクセルも全部つかいながら必死に峠を越えたのでした。
もう二度とあの峠には行かない。
「タイトなコーナー」表記には近づかない。
上品さなんてこれっぽちも感じられない、本当に山でした。道は舗装されていたけど、山だったのですよ((((;ﾟ;△;ﾟ;))))

その峠を越えて、ようやく一息つけたのは道の駅「美杉」。
あんなにしんどい思いをしたのにまだ三重県。
しかもまだ美杉か‥と　まあ気持ちだけでゲッソリしました。体もそれについていってくれればね、

車で走っているときは道の駅の有難さに気づかないけれど、バイクだとこの「道の駅マーク」が現れるとホッとしますね。
とりあえず平らだから転倒の可能性も少ないし‥

あんな坂と小回りを、バリ君よ　よくぞこなしてくれた‥　というか　あの瞬間、ほんの一瞬だけ　一車同体スピリットを自分の中に感じました。　

休憩もそこそこに出発です。
そして私、出会いました。

最高ロード　３６９号線

３６９号線　ものすごく気持ちいい道で、それだけでもワクワク　ちょっと泣きそうなくらい綺麗なカーブに、交通量の少なさ！
ステキルート！！　この道、絶対また来たいと私もバリ君も完璧に乗ってきた瞬間を狙い撃ちされました。

すれ違ったライダーさんが　スッ　と左手を！！


「アーッ」


とっさで私、ちょっとだけ手を上げたのですが、見えなかったかもしれない。
すぐに引き返して「私のサイン見えました？」と確認したい衝動ですができません。
嬉しい！確認したい！でも出来ない！　恋のジレンマー！

またひたすら幸せロード３６９を走っていると今度は　ビシッ！　と　すごく綺麗なピースサインいただきました！
私も逃してならぬかとばかりに手を上げます。
バイクに乗り始めてまだ一ヶ月ですが、もう１０年ライダー並にピースサイン出すの慣れてます、というようなスムーズな挨拶出来ました
でも心の中は祭りだ祭りだワッショイワッショイ状態です！
もう、この時点でUして帰ってもよかった（笑）



３６８号線→３６９号線→３７０号線、とここまでは良かったのですが、ここからですね　奈良県に入ってから　今までにないほどの迷いを見せました。
今思うと地図を見ればよかったのですが、「明日香」の標識が出てくるとそっちへ向かって曲がってしまい、完全にマップルを開くことがなくなりました

結局１時間ちかく迷いつづけ、古代文化の礎をしったようなミステリーです。
明日香村ないです。

思春期に少年から大人に変わる道を探していた汚れのないままに、そうそう探せば探すほど分からなくなてしまう目的地。
ま、いいか‥。
また来年トライします。次は目的地が近づいてきても地図を閉じません！

どんどん近づいてくる「大阪まで○○ｋｍ」「左折西阪奈道路」の看板に興奮しつつ、結局はUターンし、天理ICを目指します。
３６９号線はまた走りたかったけど、もうあのタイトな峠は御免蒙りたかったので素直に名阪で帰ろう！
そう思ったのに「天理IC・奈良公園コチラ」の看板発見！

奈良公園って天理ICから近いのかも！と思って張り切って奈良公園を目指します。
‥‥思った以上に遠かった‥　しかも渋滞にはまってしまい悶々しつつ奈良公園です。

大仏や二月堂へ行きたかったのですが「２０分くらいならいいですよ」と止めさせてもらっていた春日大社の駐車場だったので、鹿と少しだけ戯れ帰路に着きました。
今思えばどうしてわざわざ春日大社の駐車場まで行ってしまったのか謎です。
明日香ミステリーがまだ尾をひいているのか。


帰りは名阪を通って帰りました。
迷いに迷いましたが、これに懲りずにまた走ろうと決めた土曜の夜。
帰りが遅かったため心配をかけ母に怒られながらも今日のピースサインの興奮と感動を伝えるのに必死な私の言動はさらに母の怒りに油を注いだようでした。でもさ‥ヽ(・ε・｀)　

走行距離は３０２ｋｍ！
初めて３００ｋｍを越えました　泥のように眠り復活です！
長々と読んでくださってありがとうございました！
（目的地を決めたのに目的地のレポがなくすみません)
 

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∴ オオイ、V-MAXと走る

※前回のあらまし
停車したら二度立ちゴケし、クラッチレバーが折れました。
引き起こしを手伝ってくれたライダーさんと展望台で再会



折れたクラッチレバーをポケットへ忍ばせ、ライダーさんの元へ。

「先ほどはありがとうございました」から始まるコミュニケーションです。
V-MAXに乗るそのライダーさんは20年ほど前には白バイ隊だったらしく、今日は岐阜からわざわざパールロードを目指されたとか。

「ついつい助けたくなっちゃうのよ」

困った人を見かけると、余計なことをと思いながらもつい声をかけてしまうとなんという優しい人！
私も困ってるライダーさんを見かけたら何かしたいと思うけれど
現在、バイクの件でもっとも困っているライダーは私だろう事実にそっと目を伏せましたorz

私が娘さんと年が変わらないこととか、けれど娘さんはV-MAXを乗りこなしてるよ、息子はｾﾞﾌｧｰよ、となんとライダー一家！


展望台で休憩し、さらに志摩までパールロードを走って、ぐるっと一周するんだというライダーさん。

「一緒に走る？」



(ﾟ∀ﾟ；)


距離も伸びるし、未知のロードを走れるし！
し、しかし、


「わたし、この道はMAX35km/hです‥」

すでにあそこで二度立ちゴケしている姿から私が初心者であることは分かってらっしゃるようで、それでも「いいよいいよ」ということなので、
お言葉に甘えてご一緒させていただくことに。


そこで、「怪しいオジサンではありません」と健康保険証で自己紹介。
私は人生で初めて、健康保険証を見せあいました。
お、大人は健康保険証で自己紹介‥！？

驚きもそこそこに、パールロードは初めてというライダーに先導を任せるという、三重の人間とは思えないほど道を知らぬ私は、またもやおんぶに抱っこ状態で新たなロードを出発したのでした。


パールロードはそれはそれはGOODな道でしたが、ついていくのに必死でやっぱり景色を見る余裕がありません。
やっぱりもう一回1人で来て写真とらなきゃ！
‥‥こけないように駐車は気をつけよう‥

パールロードを出てからは少し道に迷いつつ、御座白浜を目指します。
しかし、途中休憩しようと立ち入ったコンビニの駐車場で、ライダーについて旋回しようとした瞬間、


！！！！



小回り、苦手だったんだ‥！！！
半クラで旋回という技が抜けきっていた私は、クラッチを切り、回ってしまいあれよあれよとバランスを崩します。



「あ-----あかーん！」


本日三度目の立ちゴケを経験したのでした‥。
引き起こしながらも大笑いのライダーさん。
面白い子だねえ、って　そんなに立ちゴケが珍しいのか（笑）


「あ、こっちもとれちゃったね」


！！？？ガ━(ll０艸０ll)━ン





ブ　レ　ー　キ　レ　バ　ー　も
折　れ　ま　し　た　。



･ﾟ･(ﾉ∀`;)･ﾟ･

「まあ、今日は高くついたね　でも走るのうまくなってるよー」


ほんとですか‥(T_T )

こけてうまくなるのではなく、こけずにうまくなりたいんですけど、とりあえず無事走りきるまでこの件は忘れようと、折れた先っぽをバッグへ仕舞い出発です。

何度こけてもバリ君はたくましく、250ccですがその大きさに彼を少し前まで「若い青年のようだ」と思った自分をちっぽけに感じました。
彼は青年は青年でも頼れる青年です！

将来自分に息子が出来たらバリオス（張雄）と名づけ‥はしません


海沿いを走っていくと、綺麗な景色や磯のにおいが気持ちいいツーリングに華を添えます。
そして無事、白浜到着！
V-MAXと並んでも引けをとらない勇ましさ！ジュデーム！




少し休憩しつつ、いろいろバイクの話をし、道の駅に立ち寄り（伊勢志摩道の駅　ここの塩ソフトクリームおいしかったです）道に迷いしながらも、
無事高速入口ちかくで、７時までに家に帰らなきゃ（バイク用品が届くらしいです）というライダーさんとお別れしました。
家から一番ちかいインターの近くなのに、そこからなぜかまた少し道にまよってしまい、フラフラ走りながら家に到着、レッドバロンに電話しました。




「エンジンガードをつけてください」







少し前に、物は届いていたのですが、
取り付けがちょっと難しそうだったので置いておいたエンジンガード‥


もっと早くにつけときゃ今回の惨事は防げたかも‥


「もしも」説を言い始めてもきりがないので、まあ、今回で倒すのは最後だろうから、エンジンガードが役に立つ機会はないだろうけど‥
ってこれ！
これ、一回目にこかしてロードサービスお願いしたときも思ってた‥！
今回は観念してつけてきます。
教習所のようなビッグサイズをつけて欲しいくらいですが、バリ君専用はすごく小ぶりなのです。
もっと大きいの！もっと大きいのないですか‥



いろんな意味で、とても充実した一日でした‥
なんという‥一日‥
始終、気を使ってくださって走りやすいラインを走ってくれたV-MAX乗りのライダーさんに感謝しつつ、
この、折れたバーは大切に仕舞っとこうと思います。



喜びはありませんが子供の乳歯が抜けたときのような気持ちではないでしょうか。
そういえば自分が子供の時は、上の歯が抜けたら縁の下へ、下の歯が抜けたら屋根の上目掛けて投げた記憶があるのですが、
今はそういうことはしないらしいです。
記念にとっておくのですよ。
ということで、何記念かは不明ですが戒めとばかりに私もこのレバーをとっておこう。
しかし、これ　何製だろう。アルミ？すごく軽いのです。

さてさて、なんだか教習所並にマイバイクを倒してしまったから、少し乗るのが怖いです。
でも丁度いい機会なので一ヶ月点検行かなきゃ！
レッドバロンへ入るためにUが無事できるのか‥
あと段差もきちんと入れるのか、やっぱり不安です！がんばれ！




ブログ村 初心者ライダー
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